最近は初めての同人誌がいきなりオフセット印刷の方が多いなっていう印象です。
少し前までは初めて作る同人誌、特に小説本はコピー本ってサークルが多かったイメージがあります。
家のプリンターで出力するもよし、ネットプリントでコンビニで出力、それをそのままコピーして量産……etc
それを地道に折って作るわけですが、工夫次第でいろんなことが出来ちゃうので個性を盛り込みやすいです。
あとは少部数からも作れちゃう。
在庫がなくなっても、後日印刷すれば作り足せるしねw
そんなわけで、いきなり何万円も出してのオフセット印刷はちょっとハードル高いけれど、本というかたちにはしてみたい!イベントにサークル参加してみたい!って方には、コピー本がおすすめです♡
なお、ここに載せている作る手順はミニサイズの紙でやっていますが、実際の小説本だとA4の紙に印刷。それを半分に折って、仕上がりがA5というのが一般的な小説コピー本のサイズかと思います。
コピー本の作り方
コピー本はホントに創り手の自由なので、好きに作ればOKです。
今まで見たコピー本ですごいなと思ったのは、和綴じ本。
ちゃんと太い針を使って糸を通して作ったそうで、あれはすごかった。
憧れますが、私にはちょっと無理かなw
簡単なところではこんな本ですよね。
イベントでおまけにつけた本なのですが、短いお話ならばホントお手軽に作れちゃいます。
隅をデザインパンチで穴開けするだけでちょっとしたアクセントにもなるので、うちにはいくつかこの手のパンチがあったりしますw
まあそんなわけでコピー本は自由性が高いだけにどう作ってもいいんですが、私がやるのは主に3パターン。
ページ数の多さによっても作り方を使い分けたりしてるので、これから作るよって方の参考になれば幸いです。
パターン1 袋とじ印刷で作るコピー本
本文を出力する時って、下記2パターンだと思います。
*1ページごとに単体で印刷
*2ページごとに袋とじ印刷
この方法は、1ページ目から最終ページまで順番に袋とじ印刷して、それを折って作れちゃう一番シンプル簡単な方法になります。
もちろん単体ページで出力して、それを袋とじ風に縮小コピーするのもありですよ。
印刷したら折って。
遊び紙で挟んで、ホチキスで綴じる。
この遊び紙はなくてもOKです。
ちなみに、ホチキスは上下だけでなく真ん中にもやることをおすすめします。
読む時に、真ん中にホチキスがある方が開いた時に読みやすいので。
そのため、二箇所どめでも作れますが、三箇所のホチキスどめ推奨。
次に、これに両面テープをつけます。
両面テープの端を切りそろえて。
テープで裏までくるみます。
両面テープではなくのりでもいいのですが、その場合には紙がしわにならないのりを使うか、その後に重しをした方がいいです。この時、のりがはみでていると悲惨な結果になります。
そんな理由で、両面テープ推奨です。
次に表紙にしたい紙に、片側の端をあわせて置きます。
この時、表紙にしたい紙は真ん中での折り目をつけておかない方が、仕上がりが綺麗です。
片側をきっちりくっつけたら、くるむようにして反対側の両面テープ部分の上に表紙を巻くようにしてくっつけます。
できあがり✨
簡単ですよね😊
パターン2 中とじで作るコピー本
中とじというのは真ん中をホチキスで綴じる本です。
これも簡単なのですが、ページの配置がちょっとややこしいです。
綴じる前の紙を重ねている状態だとこんな感じなんですね。
1枚の紙にページ通りに順番に印刷しておけばいいというものではないので、原稿を作る時には注意が必要です。
このタイプのコピー本を作る時には、単体ページで出力して、それを組み合わせながら両面コピーするのがおすすめです。
ここまできたらあとは簡単。
真ん中をホチキスでとめます。
中とじの時はホチキスは二箇所でも大丈夫です。
半分に折ったら完成です✨
パターン3 私が一番よくやる作り方
コピー本を作る時には、たいていパターン1か、このパターン3で作ります。
この方法もページの配置が若干特殊なので、時間がある時にはパターン3、時間がない時にはパターン1で作るといった感じですw
1、4ページの裏には2、3ページが。
5、8ページの裏には6、7ページ。
9、12ページの裏には10、11ページがあります。
このやり方でやる時には、遊び紙は最初に切ってしまいます。
見た目をどうしたいかによって、単純に半分に切る場合とそうでない場合があるので、それは後述しますね。
折って重ねます。
この時になるべくきっちり折り目をつけて、ふわっとならないくらい。
余裕がある時には、折った後に一晩重しをしてぺったんこになるくらいに折り目をしっかりつけてます。
ホチキスで、本文と遊び紙を綴じます。
これはパターン1同様、真ん中もきっちりとめる上下+真ん中の三箇所どめがいいです。
とじ終わったら、ノド側(両面テープを貼る部分)を木べらなどで上からぐいぐいおさえて、折り目をきっちりぺったんこにして作ったほうが本の仕上がりがより綺麗になります。
表紙をつける手順はパターン1と一緒ですね。
背に両面テープをつけて。
表紙でくるむようにして貼る。
これで完成です。
この両面テープの段階で、30ページずつの束をホチキスで綴じておいて、両面テープでくるんだ30+30ページでくっつけて60ページにする。そこに表紙を巻き付けるというのもアリ。それなら普通のホチキスでもページ数が多い本を作れちゃいます。
さて、この時。
A5本を作るときにA4の紙でくるむと、本の厚さ次第で当然紙の寸法が足りなくなります。
私は基本的に足りないのをそのまま装丁にしてしまうので。
敢えてA4表紙用の紙を少し切り落として着物の襲風にしちゃってます。
(見本誌だった本なので、紙をのりではりつけちゃってるためお見苦しくてすみません💦)
遊び紙をトレーシングペーパーにするとこんな感じになりますね。
人によっては、表からの見た目がいいようにしたいから、裏を表紙が足りないというかずれた状態で作るという方もいれば、表裏両方が余ってもいいかなという方もいます。
この表紙のずれは本文部分をコピー用紙、または色上質紙の薄口で作ったとして16ページを超えてくると顕著になります。
表紙までぴったり綺麗に作りたい!という場合には、本文の綴じ部分を少し切り落とすか、表紙の紙をA4より大きな紙を用意して適正サイズに切って作るかですね。
画材屋さんによってはA4ノビというA4より一回り大きい紙を置いている場合もありますし、オーダーしてカットしてくれる場合もあります。
いずれにしろ、作りたい本の背幅次第なのでどうするかは一考しておいたほうがいいと思います。
印刷所によっては表紙のみのフルカラー印刷もしてくれます。
で、印刷所で表紙だけ刷って貰う時には当然背幅の指定もできるので、ぴったりサイズのものを用意することも出来ちゃいますので、それを選択肢に加えるというのもいいかもですね。
とじてる部分はかなり綺麗に仕上がるので、オフ本とそれほど遜色なく作れますよ💕
本文の両面印刷は、コンビニによっては両面印刷対応の機械を置いているところもあるし、お店の方に了承を頂いて、片面印刷後に改めて裏面を印刷……という場合もありますね。
私は以前住んでいたところの近くが、サークル御用達なキンコーズや世界堂があったので、そこで黙々とコピーしてました😅
まあ家でプリンターでやるのが一番無難ではありますが、なくても作れるよ、ということで。
本作りはオフセット印刷で本になった作品を手にとるのも嬉しいですが、コピー本をあれこれ考えながら作るのもとても楽しいのでぜひ1度やってみてください♡