「助けてください!」
 悲痛な声と共に蹴り飛ばしたのかと思えるほどの勢いで扉が音をたてて開いた。
 息を切らして駆け込んできた女の腕の中には、服が焼け焦げ、皮膚すらも爛れ過ぎてめくれ剥がれているような子どもが抱えられて ...

 少女は馬の背に揺られていた。もっともその形相は『揺られている』と表現できるような呑気さは ...

← 第1章 偽りの願い1      久方ぶりに訪れたこの家の掃除も、昨日から黙々と取り組ん ...

← 第1章 偽りの願い2  少女の前に現れたのは、白く大きな犬だった。音もなく駆けてきたそ ...

← 第1章 偽りの願い3   「七年、ですな」  白いものが混じり始めた顎髭をひと撫でした ...

← 幕間1  追憶の午後 -------------------------------- ...

← 第2章  甘くて苦い想い出 1 --------------------------- ...