いつの間にか完結してたぁぁぁぁ!
大好きな作品です。
初々しい高校生カップル。
初恋同士のふたりが不器用ながらもちょっとずつ距離を詰めて、彼女彼氏らしくなっていくお話です。
物語は成田先輩が睦子ちゃんの尊敬する美佳先輩から告白され、フっちゃうところから始まります。
「美佳先輩の何が駄目だっていうんですか?」
そう直接成田先輩に言いに行く睦子ちゃん。
「……本人が知りたいなら直接伝えます。──だけど彼女のいない所で彼女以外に教えるつもりはありません」
そうつっぱねる成田先輩。
でも睦子ちゃんはそこで諦めないんですよ。
なにしろ先月成田先輩が振ったのは睦子ちゃんの友達、その前に振ったのは隣の席だったクラスメイト。
「私には解らないんです。なんでみんな先輩を好きになるのか。先輩がどうしてみんなを好きにならないのか」
好きな人はいないって聞いたのにそれは嘘なのかと食い下がる睦子ちゃんに、嘘じゃないよ、と答える成田先輩に睦子ちゃんは尋ねます。
「今日から先輩と一緒に帰ってもいいですか」
いつでも直球勝負の睦子ちゃんらしく、そうやってなんでみんながそんなに成田先輩がいいのか確かめたいと思うわけですよ。
これをOKした先輩は、ホント心が広いな。
まあこんな始まりだったわけですが、先輩の家庭環境に問題がありまして、そういう要因で恋愛に苦手意識がある先輩がまっすぐな気質の睦子ちゃんに惹かれるようになってくんですよ。
友達や先輩が好きだった相手。
睦子ちゃんにとってはここがなかなかに難しいところで、すぐにじゃあ付き合いましょうかとはいかないんですけどね。
これがすれてない初恋同士のふたりらしい、手探りな距離の詰め方で、ぴゅあな高校生らしくて。
そのぴゅあなふたりもこの最終巻では初Hまでの戸惑いからの、ようやくの……♡ となりまして、無事大団円となりました。
小さな、でもふたりにとっては大問題なことがあれこれ起きて、少しずつここまできたんですよねぇ。
ドラマチックに盛り上がるお話も好きなんですが、こういう小さな積み重ねで心を寄せていくお話、大好きです。
そういう意味では、Bread&Butterも似た傾向の作品だなぁ。
不定期連載だったのかな。完結までに随分時間がかかって、今回もいつの間に完結!?って思いながら最終巻を手にしたわけですが、によによした後にほっこりしました。
このふたりはこんな感じでずっと続いていくといいなぁ……。